館長だより (9月)

 

 今回は、クリスチャンセンターの「札幌はこぶね保育園」の第24回「うんどうかい」
の様子をお話します。プログラムには「友だちと一緒に輝かそう、ひとり一人の笑顔」
と掲げられています。

 9月20日(土)北9条小学校グランドは朝から晴れ上がり、まことに爽やかな秋の空
になり、風もなく絶好の運動会びよりになりました。8時すぎから白いラインがまっすぐ
に、ところどころすこーし曲がっていますがそれはそれでよろしいでしょう。たくさんの
父母の方々がテントなど手際よく設営していきます。

 子供たちが鉢巻をして集まりました。体操です。「うんどうかいのうた」で「エイエイ
オー!」で小さなな腕を天にむかってふりあげます。年長さんは「動作」と「言葉」がつ
ながっています。「意味がわかっています」。小さい子どもたちにはまだ「つながりませ
ん」。名前だってそうです。アイデンティティの確立にいまむかっているところです。

プログラムの初めは1歳6ヶ月から2歳4ヶ月の「大冒険」です。「障害物」でしょう
か。でも子どもたちは「障害」とは考えていないようです。だって一人ひとり、そうまだ
この子たちは「トイレ訓練中」、ですから見るとおしりがかさばっています。オムツです。
そんな子どもたちが自分の背丈より高いところから滑り降りるのです。まさしく「冒険」
ですね。この子どもたち一人ひとりがその「冒険」するのにもう態勢がそれぞれ違うので
す。個性!です。その一人ひとりの普段の生活の様子を先生がアナウンスして紹介してく
れます。

さてまもなく「かけっこ」です。年少さんは、自分で何をするか、なぜ走るのかまだ判
然としていない、自分の世界にいます。みなで走るからはしるのでしょう。ところが年長
さんは、「はしる」ことを認識しています。目標をめざします。一心です。「競争」より
も自分で走りたいのですね。その方向と手足を動かすことと目標をめざすことと、それば
かりか、その目標めざして「走りこむ」ことが「できる力」を自覚しています。1年から
2年の間にその認識力を明らかに身につけているのです。この時期の発達は目を見張るも
のがあります。その速度が遅くなると、内容的に充実する方向に向かうのでしょう。した
がって外からはその発達を観察することが難しくなるのでしょう。

卒園した子どもたちが集まってきました。でももう自覚的になってきました。先生方に
近づきたい!でも「恥ずかしい」?こんな子どもたちに成長していました。

小さい子どもたちは眠ってしまいました。父母たちはまだまだやる気です。でも12時
「こどもたち」のプログラムは終了です。

秋の日の一日、神様は子どもたちにたくさんのよいことをプレゼントしてくださいまし
た。子どもたちは新しい経験を、野外で歌い、走り、ダンスをし、からだで蓄えました。
父母のかたたち、保母方々おつかれさまでした。グランドを提供してくださったかたがた、
みんな感謝ですね。ありがとうございました。

                                                  館長 雨貝行麿