今月の言葉 2007年2月                 館長 藤原 亨

新しい年もひと月が終わりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。本年の冬は全国的に暖冬で北海
道地方も雪が少なく、気温も例年より高いそうで過ごし易い冬になっています。

去る30日(火)午後1時より私の館長就任式を教区議長西岡昌一郎牧師司式により挙行していただき
ました。そこで、その時に述べました「館長就任の辞」を今月の言葉といたします。

本日は、私の館長就任式を西岡昌一郎議長司式により執り行っていただき心より感謝申し上げます。ご多忙な中多くの皆様方がご出席くださり誠に有り難うございます。

私は、フォトニュースの挨拶でも述べましたように、昨年4月1日から札幌で生活を始めましたので北海教区のことも未だ十分に理解出来ておりません。そんな者がセンターの館長の責任を担うということをお引き受けして良かったのか些かの不安を禁じ得ないと言うのが今の正直な気持ちです。

私は40年間の牧会生活を機に隠退いたしましたが、隠退後5年間は現職時代と余り変わらない緊張した生活を送って参りました。北陸の教会は毎年必ずと言って良いほど無牧師の教会があり、更に牧師が病気や事故などで応援の必要がある教会があって、毎月と言って良いほど主日は少ない時でも月2回、多い時は毎週礼拝説教奉仕をいたしました。さらに2ヶ月に1回は200キロ近く離れた新潟県の新井教会に定期的に説教奉仕に行っておりました。そのほか関係した2つの教会幼稚園の理事をして来ましたが、最後の年の一昨年はその一つの幼稚園の園舎改築の大事業に関わり、病気治療のため半年間入退院を余儀なくされた当該教会の牧師・園長に代わって工事契約から資金調達の責任の大部分を負うことになり、精神的にも大変でした。3月末、園舎の工事完成を見極めると同時にこちらに引越しをして参りました。隠退して6年目の4月、こちらに来て初めて本当に精神的にも身体的にもホットする静かな時間を送れるようになり、夫婦二人喜び感謝して生活しておりました所に、8月中旬のある日山本光一教区幹事が住まいをお訪ねくださり、**伝道所の主任牧師になって欲しいとの要請をなさいました。これには本当にびっくりかつ驚きました。隠退牧師に現職復帰して牧師になるよう要請しなければならないほど北海教区は厳しい状況にあるのだということをその時知らされました。その時は、身体的にも気力的にも無理だと考えましたので即座にお断りさせていただきました。もし驚愕の衝撃的なこの伏線が無かったならば恐らく館長就任をお引き受けしていたかどうか分かりません。多分自分には無理でしょうとお断りしていたことと思います。

11月半ばに館長就任のお話がありました時には、自分に館長という大役の責任が果たせるのかどうかよりも教区のために少しでもお役に立つのであればとの思いが先に立ちました。それに長男仰が9年間この教区でお世話になりましたし、私も健康であればこの先何年間かお世話になる積もりでおりますので、少しでもご恩返しが出来ればと考えて引き受けさせていただいた次第です。

就任して2ヶ月経ちましたが未だ職務の掌握が十分に出来ていない事を承知しております。けれども板谷主事以下スタッフの皆さん方がてきぱきと業務を遂行してくださっておりますので、後から一生懸命追いかけているような次第です。このように誠に至らない者ですが、主と皆様方のお祈りに支えられて与えられました職責を全ういたすべく願っております。センターが道内の全教会及び利用者皆さん方に仕え、先人たちが守り続けて来られた使命達成のため更に主に喜ばれる働きが可能となるため私の持てる力を出し切って尽力する所存でありますので今まで以上にご協力とご支援をいただきますよう心よりお願いいたしつつ就任の辞といたします。