2007年3月の言葉            館長 藤原 亨

 

☆今年度最後の月、3月を迎えました。皆様方如何お過ごしでしょうか。

☆当センターでは、去る19日(月)〜22日(木)の4日間、「沖縄平和ツアー」を実施いたしました。参加者10名の方々と沖縄戦跡や米軍基地など数箇所を訪問しました。限られた場所しか行けませんでしたが、それでも戦争のむごたらしさと平和の大事さを痛切に感じさせられた旅でした。私なりの感想は次月に述べさせていただくことにして、今月は昨年4月より札幌での生活を始めてから1年が経とうとしておりますので、身辺雑記を記してみたいと思います。

☆私は、館長就任のご挨拶でも述べましたが、隠退してからは毎年夏には約2週間ほど北海道へやって来て、「道の駅」で自分の車で寝泊りする旅を続けて来ました。したがって、夏以外の北海道は今回が初めてです。春・秋・冬は初めて経験しました。そこで旅の時には経験できなかったことをいくつか経験いたしました。

☆春5月、円山公園に桜の花見に行ってびっくりしたことは、梅・桃・桜が同時に咲いていたことでした。北海道以外の所では、梅が先に咲き、次に桃の花が続きその後に桜の花が咲くのが普通だと思いますが、北の大地はそれが同時だったのには本当に驚きました。

☆超暑がりで汗かきの私にとっては、夏の暑い時期をのり越えるのは大変なのですが、昨年の夏は極めて快適に過ごすことが出来ました。今まで住んでいた北陸は、特に湿度が高く、夜寝る時はクーラーをかけないと暑苦しくて寝れないことがしばしばありました。それが昨夏は、一度も寝苦しい夜は無く快適に寝ることが出来ました。マンションの1階に住んでいますので夜窓を開けることは出来ませんが、それでも寝苦しい夜がなかったことは驚きでした。湿度が少ない北海道が一段と好きになりました。

☆昨年3月までは富山で丸15年間過ごしましたので、雪国の生活はある程度分かっているつもりでした。富山では、真冬でも最低気温はマイナス0度前後の日が多く、それでも毎日1時間ほどの雪かきでは、手袋をしていても最後には手が痛くなるほど冷たく、体も寒さを覚えました。ところがこちらでは毎晩のように温度がマイナス2,3度以下になりますが、富山でのような寒さを感じないのです。先に丹頂鶴を見に釧路へ旅をしましたが、夜マイナス10度でもそんなに寒さを感じませんでした。車から降りる時も、トレーナーだけで防寒衣無しでもそんなに寒さを感じないでおられる不思議さを覚えています。私なりに考えていることは、どうやら湿度が関係しているのではないかということです。富山時代、長男が札幌におりましたので毎晩の気象状況は殆ど欠かさずみておりました。そして北海道の冬の気温の低さにびっくりしておりましたが、自分が住んでみて初めて気温の低さと体感温度の差が違うことに気が付きました。湿度が多いところでは、湿気が冷やされて寒さが増幅されるのではないかということです。しかし、湿気が少ない所では気温が下がっても風さえなければそんなに寒さを感じなくて済むということだと推測しています。

☆札幌に来て、一番驚いたことは歯について認識を新たにさせられたということです。皆さん方にも是非知っていて欲しいことです。昨年秋、前々から悪かった歯が調子が悪く、思い切って歯医者さんに見てもらいました。思い切ってと言うのは何年か前に「この歯は、抜いた方が良いでしょう」と言われていたのに抜いてしまえばそれで終わりだと思い、なんとかブラッシングで持たせてみようと頑張って来たのでした。今回抜歯を覚悟で歯医者さんに行きましたら、悪い歯を一旦抜いてからそれを綺麗に掃除して埋め込む手術をしましょうと言ってその通りの処置をしてくださいました。半年経ったら、再生した自分の歯で食事を楽しむことが出来るようになるのには驚きの一語です。私は今まで歯を抜けばそれで終わりとばかり思っていましたのに、今は医学が進歩して自分の歯ばかりでなく、インプラントというものを土台にして歯を再生出来る時代になっているということでした。もし歯の具合の悪い方がおられましたら、なるべく早く歯医者さんに行かれることをお勧めいたします。