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Logos 今月の言葉


2015年 7月 館長からのメッセージ
  
 

 

「さっぽろ教会音楽祭」の第19回が札幌北光教会堂で開催されました(6月13日土)。札幌、小樽のプロテスタント諸教会やローマ・カトリック教会で活躍する聖歌隊、音楽グループ(合唱、アンサンブル等)16の団体が参加しました。
今年度、企画の段階から有志の実行委員会は、この企画と実行にむけて再確認したことがあります。
 第1、  開催会場は 教会堂であること。
 第2、  教会堂を使用するにあたって、各個教会の信仰的特徴、プロテスタント諸教会、カトリック教会の信仰的また各個教会の伝統、諸事情を十分に理解する姿勢を保ち、尊重すること、言い換えれば、音楽祭実施に際して実行委員会の運営上の方針は開催場所としての当該教会の運営方針の枠の中でなされること。
 第3、「音楽祭」であって「礼拝」や「ミサ」ではないこと。したがって誰にでも開放されていることと、参加に際して誰もが自由であること。
 第4、「音楽祭」の実行委員会は、参加団体に対してこれを奨励する役割をもつものであってそれ以上のこと、たとえば演奏に対して批評したり論評する役割はもたないこと。
 これらのことどもに関して改めて実行委員会で話し合い、合意しました。
 今回、キリスト教幼稚園園児たちから常日頃讃美歌や教会堂を練習会場にしている方々、キリスト教学校で賛美歌に触れて以来卒業後も集って学校時代の恩師に指導されているグループ、さらに今後アンサンブルを創って奉仕活動をしようとする団体など多彩です。
 さて今回、印象的であったことをお話しします。
 札幌聖ミカエル教会(聖公会)の幼稚園児たち「子ども聖歌隊」の音楽祭への再来でした。曲の合間に二人の子どもたちがセリフを「はっきりと」語りました。子どもにとりましては、とても勇気のいることです。
 次に「グレゴリオ聖歌保存会」は7人の方々がまわるく輪にになって「アヴェ・マリア」をアカペラで歌いました。あたかも修道院での賛歌が響いたでもしたようでした。教会音楽祭ですから「グレゴリオ聖歌」があることが自然でしたが、今回はまさしくその「伝統」をこの音楽祭に位置づけたように深く感じました。教会ラテン語を研鑽しておられた方々でしたので、わたしは、しっかり発音を聴き取りました。
 日本聖公会札幌教会聖歌隊は、時代に対して意欲的な選曲です。6月沖縄地上戦が終結し、しかし戦後70年、なお沖縄は戦後が終わっていません。そのようなときに聖公会が新たに編集した聖歌集の中から「沖縄の磯に」(聖公会聖歌集423)とする歌詞と沖縄のメロディーを歌われました。真摯な佇まいの中から神の新たな統治を待ち望む声でした。いつもながら日本首座主教、主教、さらに引退司祭の方々が聖歌隊の一員として並ばれていました。5月に北海道教区全域からそれぞれの聖堂のバナーを持ち寄っての年次礼拝式が行っていましたように宣教の連帯を培養するエネルギーを感じさせました。
 
さて20回にむけて始動しはじめました。いささか早いと思われますが「20回」の節目として「特別企画」をしようとしています。


                                     雨貝行麿

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