2006年3月の言葉 

今年も早いもので2ヶ月が経ってしまいました。

トリノオリンピックも終わり、寝不足の日々からもやっと開放されます。

皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 

今日はマーティン・ルーサー・キング牧師のお話を少し書きたいと思います。

キング牧師の名前を聞いた事のない人はほとんどいないと思いますが。彼は黒人公民権運動の指導者として、非暴力で戦いノーベル平和賞も授与しましたが、39歳の若さで凶弾に倒れました。

彼の有名なスピーチの中で『私には夢がある』があります。一部抜粋すると

「友よ、私は今日、皆さんに申し上げたい。今日も明日も色々な困難や挫折に直面しているが、それでも私には夢がある。それは、アメリカの夢に深く根ざした夢である。私には夢がある。それはいつの日か、この国が立ち上がり、(中略) 私には夢がある。それは、いつの日かジョージア州の赤土の丘の上で、かつての奴隷の子孫とかつての奴隷主の子孫が共に兄弟愛のテーブルにつくことである。(中略)

私には夢がある。それはいつの日か私の幼い4人の子供たちが彼らの肌の色によってではなく、人格の深さによって評価される国に住めるようになることである。今日私には夢がある・・・・・」(キング牧師の言葉 日本基督教団出版局)この、スピーチは希望があり、もう少しでこの夢がかないそうだというときに話されたものではなく、聞いていた群集はキング牧師が話されたことが来る事も想像がつかない、どん底のときに聞いたスピーチでした。しかし、キング牧師は力強く「私には夢がある」とスピーチしたのです。 

 今月はイラクの攻撃から20日で丸3年を迎えようとしています。しかし、平和どころかますます多くの人が亡くなっています。日本も自衛隊を軍と認め、憲法9条を変えようとする動きが着々と進められています。経済を見ても強いものがより強くなり、弱いものはますます切り捨てられようとしています。アメリカでいうと1%の人口が50%近くの富を持っているそうです。小泉改革による日本もまたますます、その傾向を強めています。先日のニュースを見ると生活保護を受ける世帯数が初めて100万世帯にいったそうです。自殺者も年間3万人以上もいます。子供たちの犠牲になるニュースも毎日のように流されています。私たちの未来が不安に思われることばかりか夢や希望さえもなくなってしまうようなことばかりです。挫折感や孤独感が心を大きく支配しそうになります。 

しかし、『私には夢がある』とキング牧師が言われたように、私たちにも、また希望や夢があるのではないでしょうか? 
 平和を求め、神様に素直に祈り求める自分でありたいと思っています。