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2012年10月 北海教区4センターの研修・協議会のこと。その1
北海教区において活動する4つのセンターが第3回の研修・協議会を開催しました。瀬棚にある三愛畜産センター(生出正実館長)、名寄にある道北クリスチャンセンター(R.ウイットマー館長)ホレンコ(石岡智恵子事務長)そして北海道クリスチャンセンター(雨貝行麿館長)が毎年一度顔を合わせることとしています。今年は順番で道北センターが当番になりました。
研修は北海道クリスチャンセンターの『平和ツアー』(アウシュヴィッツ・不屈のポーランド・黄金のプラハそしてウイーンの旅)と道北センターの『道北地区とカナダ合同教会との交流ツァー』の報告・分かち合いがプログラムの前半、後半に三愛畜産センターとホレンコになりました。今月はその前半を報告いたします。
「アウシュヴィッツ」のことどもはいろいろな書物で人類史上もっとも恐るべき「負の遺産」として知られています。実際に、「ここで」60年前に行われた現場を訪ねる方はそんなに多くはありません。訪ねた方は、また「語り部」の連鎖になることでしょう。「そこは」(現地)かっての出来事の痕跡とはいえ、訪ねた方は、いまも直接、強烈に戦慄します。戦争の最中、尊い、かけがいのない人間一人ひとりの「いのち」が、人間によって抹殺された事実の集積に目を凝らします。いまも無知と狂気が支配する時代は終わっていないからこそ、犠牲者たちが地底から「平和を脅かす兆候に心せよ」と叫ぶ声に敏感になりたいものです。
初め、クリスチャンセンターの板谷良彦主事が「平和ツァー」での映像をスクリーンに示しながら解説をしました。彼自身も映し出されたシーンを見ながら、こんなことがどうして為されたか、そのとき日本はドイツとの「枢軸国」としてあったことを指摘しながら現地で重い時間を過ごしてきたことを語りかけました。4センターの参加者たちはすでに戦後生まれです。でも映像とともに共感し経験を共有しようとしました。
道北センターの「カナダ合同教会との交わり」はロバート・ウイットマー館長が担当しました。今回の旅の直前に当合同教会に総会にも参加した経験を話しました。先ず、教団としてのシンボル(バナー)を示し、その表面に先住民、白人、黒人、黄色人のシンボルを取り囲んでラテン語「一つとならんために」、英語、フランス語そして先住民の言葉(すべて関わりのある者たちに)を示されていました。合同教会総会においては当初先住民に対するキリスト教伝道が「キリスト」の福音にもとる方法でなされたことへの認識、その謝罪とそして新たな出発が涙をともなって(悔い改め)なされたことがつたえられました。
カナダ合同教会との交わりで道北の教会信徒の方々が、3つの教区の教会とその働きを学んできました。北海道よりさらに広域に点在する町、村落にある教会を生きた活動拠点とするための施策が始められています。その施策は既にある「制度」を一層保守化しその枠の中での従前よりも一層矮小化して運用しようとするのではなく、福音に立ち返りひとの生涯に喜び慈しみを共有化しようとする働きを開拓していこうとしている現実を紹介しました。広い未来があり、多くの働き人が積極的に参加することのできるシステムを用意しようとしていることを知りました。
瀬棚三愛畜産センターとホレンコの報告は次回にいたしましょう。
(雨貝行麿)
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